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ゲーム寄りのよろず二次創作ブログ
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 ちょっとZERO、というか妖精さんの行動について考えてみたメモ。かなり煩雑+妄想たっぷりなのでご注意を…。

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 結論で言うのならば、妖精は鬼神に『強者の義務』を果たさせようとした=「戦う理由は見つかったか、相棒」、なのだと思う。

 ZERO本編で、妖精がわりと有名な傭兵だったと思われる描写が散見された。戦場で生き残る術に長け彼は、相応に強かな男だったのではないか。ウスティオに来た理由も恐らく実入りがいいと踏んだゆえであると思う。
 彼が傭兵になった理由は明らかでないが、正義感からである可能性はある。戦後に、自身の思想を追い求める場所として義勇軍を選んでいるあたり、そんな性格が垣間見える。本編でPJの血気盛んな台詞に皮肉っぽく返しているのは、過去の自分をそこに見た苦々しさの表れだったのかもしれない。『強者』として『正義』を行使するために軍を選び、国という枠組みの中では正義の行使が不可能であると判断して傭兵になり、やがて生業として飛ぶ己を肯定し強かに生きるようになったのか。そして、そこは強者が正義であるとも取れる世界であったはずだ。極端を言えば、『強者』には生き残る『義務』が発生するのだ。
 趣味が読書だったり発言の内容からして、妖精は相応に教養はあるように思える。同時に、戦場がいかなるものであり、そこですり潰されるものを彼は知っているはずだ(※本編でもそれが窺える)。ウィザード1たちが消し飛ばそうとしているものもそれと同じだ。
 彼は自身の思考と行動、その矛盾の袋小路に追い込まれている状態にありながら、それを見て見ぬふりをしていた。そこに現れたのが、絶対的な強さとそれにより他者を引きつける資質を持つ存在、サイファー=鬼神。彼の圧倒的な存在に妖精は『英雄』の可能性を見たのかもしれない。『鬼神』の力を以てすれば成せる事柄があるのかもしれない、いや、成さなくてはならない。『強者』には『正義』の行使が可能だ。強者は生き残っていく。生き残り、その力を以てなにかをなす『義務』があるのではないか。
 しかし、その肝心の鬼神はなにも成そうとしない男だった。妖精は憤る。彼にとって、力を持ちながらなにもしない彼は罪人だった。その罪に気がつけと色々押しつけて、鬼神を英雄に仕立てようとする。それが一連の行動の原動力だったのではないか。
 鬼神を英雄となすに相応しい舞台を。それが国境なき世界という彼の仮想敵を作り出すことだった。行きすぎた理想論でしかないと知りながら妖精が彼らの革命に参加したのは、その向こうに更なる理想郷を、妖精が想像することもできない『なにか』を作って欲しいという身勝手な願望があった。更に言うのならば、EDで語ってる国境の意味、信じ合う社会的な無私の精神が、絶対的な強者にも宿っているはずという幻想を無意識のままに求めていたのでは、ないか。それらの答えを出しうる、あるいはそこに至る道筋を作る可能性があるのが『英雄』となった鬼神であると。
 彼がその道へを踏み出さなくてはならない状況を作り出す。それがアヴァロンダム上空での妖精の決意だった。そして、その決意のために自分を犠牲にしてもいいという陶酔の現れがモルガンだった。
 しかし無論、鬼神が英雄になれることなく墜ちる可能性だってあったはずだ。その場合は、自分自身が『鬼神』に成り代わるつもりだったのではないか。『鬼神を打ち倒した英雄』として威光を乗っ取る。それもできた。この可能性は限りなく低いが、妖精にとっては魅力ある事だった。彼にだって英雄願望はあったはずだ。
 この時点で、彼は自身が駒でしかないことに気がついていたのか。恐らく気がついていたけど気がつかないふりをしたんだろう。
 妖精は世界が悲しいとか言ってたけど、それ以外のどんな世界が欲しかったのかついぞ言わなかった。考えてないからだ。国境の無い世界なんてあり得ない。でもこのままの世界ではだめだから変えたい。自分がそのきっかけになれるのなら満足。あとのことはどうでもいいのだ。綺麗に言えば、彼は人間の良心を信じていたのだろうけど、それで世界が上手くいかないことだって知っていたはずだ。正義の行使だけでは世界が正しくならないから、彼は傭兵になったのだから。
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