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ゲーム寄りのよろず二次創作ブログ
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仕事のメチャクチャぶりにカッとなって書いた。
後悔は、ちょっとしている。

 「ストライクウィッチーズ」(第一期)と「風色サーフ」にいるユーティライネンさんがうっかり出会ったら面白そうだよねという馬鹿ネタ。本当になにもない思いつき勢いのみの馬鹿ネタ。ぶっちゃけ出落ちなのに微妙にギャグってない意味不明。ヒント・サーニャの目は緑色。そんな話ですが、それはムリダナ、という方以外、続きからドゾ。

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「未来予知?」
「そー。わたしの固有魔法だ」
 くるん、と指を回した目の前の少女……そう、少女と言って差し支えのない年頃の自称エースは、その抑揚のない口調で続けた。
「ほんの数秒先だけど、わたしには相手の攻撃が『見』える。一人で何人相手にしようがどうってことないんだよ。だから、その、なんだっけ? グリュなんとかは任せるからナ」
「……冗談にしか聞こえない」
「冗談なんかじゃないんだけどなぁ。わたしにとってはこの世界が冗談そのものだ。ネウロイの攻撃に巻き込まれて気がついたら異世界とかさぁ、なんなんだヨ。もしかしてあいつ、新種だったのか?」
 ブツブツとアレックには理解できないことをつぶやいてから、うむ、と少女―エイラは腕組みをしてアレックを見上げてくる。その表情は、この上なく厳しいアレックのそれとは違い何かを企んでいる年相応の子どもだ。
「じゃ、命令だ。わたしのほうが偉いんだからナ」
「君は自分で言っているだけだろう。スオムスなんて国は聞いたこともないし、君のような女の子がエースパイロットなんて言われても信じられない。しかも、あんなもので飛ぶなんて……」
「でも、その目で見たよナ?」
 にやっと笑ったエイラにアレックが口ごもる。そう、確かに彼は見た。始まってしまった帝国との戦いの最中、このロビュを守るために飛び立ち敵機に囲まれたアレックを、とても奇妙な機械をその足にまとって空を駆け、身の丈と同じくらいはありそうな銃器を軽々と操って助けてくれたのは間違いなくエイラなのだ。……その際、彼女の体にキツネの耳と尾が生えていたのはさすがに幻覚だったと思いたい、いや、もはやすべてが幻覚だったのではないかと懊悩しだしてしまったアレックに、エイラはやれやれと頭の後ろで手を組んで振り返る。
「オマエ、あの子のために生きて帰りたいんだろ?」
 その視線の先には、奇っ怪な訪問者と英雄のやりとりを遠巻きに見守る基地の面々がいる。だがエイラの瞳にあるのはただ一人、赤いリボンをつけた整備士の少女だ。
「それって、わたしもだ。どうしてこんな世界にきちゃったのかわからないけど、早く、生きて帰らないと。きっとサーニャが心配してる」
 アレックからエイラの表情は見えない。だがその声はなんの緊張もなくとても穏やかで、少女とは思えない、多くの修羅場をくぐり抜け命をかけることに慣れ、だが魂を鈍らせてはいない者特有の響きがあった。
「オマエたちを助ければ戻れる、タロットがそう言ってた。だから手伝わせてほしいんだ」
「…………」
 アレックに向き直り、やはり感情の見えない声でそう言うエイラ。その薄紫の瞳と青い瞳が絡み合い、ひとつの意志を構成した。それをはっきりと感じてアレックはうなずく。
「わかった。貴女の助力に感謝する、ユーティライネン少尉」
「まー、邪魔はしない程度にやるから安心しろよナ、ユーティライネン准尉」

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